2007年03月14日

林道探訪 追憶編28

■芝桜の丘と名栗の林道(2005.04.16)

◆羊山公園「芝桜の丘」
電車の吊り広告を見て羊山公園の「芝桜の丘」を訪れるにした。
満開ともなれば鮮やかな模様が浮かび上がることで人気のあるスポットだ。

今年は4月後半に見頃を迎えるらしいが、周辺のR299やR140は大渋滞になるため、
7分咲き程度の今なら早く行けば混雑は少ないだろうと判断してこの日を選択である。

尚、芝桜が楽しめる期間の土日祝は羊山公園内の駐車場が利用不可になる。  
従って、近隣駐車場の停める場所を確保するために早めに家を出る・・・予定であった。
AM5:00に目覚まし時計が鳴ったのは覚えているが、何故か次に起きたのはAM:6:20・・・

慌てて出発してなんとか渋滞が始まる前の8:00過ぎに羊山公園に到着。
今回は横瀬小の臨時駐車場を利用する。
ここからは徒歩20分ほどだが、無料の送迎バスが定期的に出ているのでありがたい。

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羊山公園に着いてからは5分ほど緩い坂道を歩ることになるが、
まだまだ見事に咲き誇っている桜のトンネルが心地良い。
さらにその先には田舎を感じる桜風景もあり、小さな感動を覚える。

朝の清々しい空気の中、
しばらくして、見事な配色を施したパッチワークが目の前に広がった。
7分咲き状態なので、たしかにで葉の緑が目立つ場所もあるが、
赤、ピンク、白で織り成す自然色の芸術は素晴らしい。

やはり、武甲山をバックにした構図が最も絵になるだろうか。
なだらかな傾斜に広がる芝桜と武甲山の鋭い頂が対照的で面白い。

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時間が早かったおかげで人出も少なく、写真も撮りやすい。
春を彩るこの丘(約14,500平方メートル)には11種333,000株もの芝桜の植栽があるそうだ。

一つ一つの花を観賞して周る。
紅系と白系のコントラストは鮮やかでとても美しい。
また、それぞれの中にも微妙に色の異なる数種の芝桜が混在しているおかけで、
色合いに深みが出て素晴らしい情景である。
花びらには朝特有のしっとり感が残っており、さらなる好印象を与えてくれる。

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個人的には白い花びらの中にピンクのストライプが印象的な「多摩の流れ」が気に入った。
ちなみに、他の種類は全て洋名だったが、この品種だけ和名となっていた。
「リットルドット」という品種も白色と黄緑色の組み合わせで清楚な雰囲気があって、
これもいい感じだった。
 
もちろん、その他にも微妙に色合いの違う品種があって目を楽しませてくれた。
来週からGW期間に掛けて花の絨毯は最も美しくなるであろう。
但し、R299やR140、そして近隣駐車場は相当の混雑が予想されるので、
早朝には現地に到着されたほうが良いと思われる。

ひと通り周ったので、混む前に引き上げることにしよう。

◆林道 人見入線
羊山公園を出た後は正丸トンネルの手前からr53に折れて、
名栗村・・・いや、名栗に向かう。
少し前に平成の大合併で飯能市に含まれるようになってしまったのであった。

本来なら大名栗林道を走りたいところであるが、
崩落がまだ解消されていないようなので今回は界隈のピストン林道を走ることにしよう。
  
人見集落の付近に差し掛かったところで、一旦車を停めて記憶の中から起点を思い出す。
この辺りのピストン林道は2年ほど前に訪れたことがあり、
まずは川を渡って人見入線を訪ねてみることにする。

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ほどなくして起点の看板が見つかったが、それは新しいものに交換されていた。
この先は山岳林道の雰囲気がある素敵な林道の印象があった。
前回は途中の崩落で最後を確認することが出来なかったが今回はどうだろうか。
期待しつつ、せせらぎの匂いを感じながら道を進んでいく。

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が、2kmほど走った辺りで期待は早くも崩れてしまった。
伐採中の最中におじゃましてしまったようで道が塞がれてしまっていた。
仕方がない、今回も人見入線には縁が無かった。

Uターンして戻る途中にデイキャンプ等に良さげな場所に降りてみた。
涼しげな場所なのでこれからの季節には適しているだろう。

この辺りの木々は新しい葉が多く、太陽の光を浴びて黄緑の輝きを見せていた。

◆名無し?の林道
r53出てすぐに浜居場橋を渡ってみた。
なんとなく林道がありそうな雰囲気だったからである。

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しばらくは名栗川と平行に走っていたが簡易舗装路に変わってからは勾配がきつくなる。
そして分岐が現れダートが表情を見せている。こういう時は素直に嬉しい。

進路を変えて坂道をさらに登っていく。
拳大の石がゴロゴロしてきて序々に路面が荒れてきた。
また雨水の流れなどによって轍の凸凹も大きくなり、車の挙動が激しくなる。
枝葉も迫り出し、一般論で述べるならお薦めはできない林道である。でも、楽しい。

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この林道もピストンなのでUターンを余儀なくされる。
但し、下り道ではまた違った印象の風景が楽しめるので、ピストン林道も悪くは無い。

再び車体を激しく揺らしながら進んで行くと眼下にはr53が見える。
こうやってみると思ったより高い場所まで登ってきたようだ。

下ヶ坂の集落まで一気に下り、その後はr53をさらに南下する。

◆林道 炭谷入線
続いて楽しむのは炭谷入線である。

鳥居観音の北側の交差路を曲がると、1本の大きな桜の木が出迎えてくれた。
そして、その先には杉木立のトンネルが口を開けており、
吸い込まれるように中に入って行った。

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暫くは渓流沿いの舗装路を走り、大木の脇に小さな祠が奉られている場所からダートが始まる。

日陰ではぬかるんだ場所もあったが、概ね路面は平坦で走りやすい。
先に進むに連れて道の様子を思い出してきたが、
残念ながら以前昼飯を採った場所はすっかり整地されていた。
僅かに駐車スペースだけが残されていたので気が付くことができたのである。

さて、簡易舗装路まで辿り着いた。
ここからは急坂となるが、その先の状態がどうなっているのか楽しみであった。

◆林道 西名栗線
炭谷入谷線の簡易舗装路を登り切ると左右への分岐がある。
そう、これは開削中の西名栗線なのである。

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前回は左右どちらも通行止めでここで引き返すことになったが、
今回はどちらもゲートが開いている(^^)

まずは右側に進むことにした。
真新しい道を踏みしめながら進んでいくと遠くの山腹にガードレールが見える。
あれも西名栗線であろう。

2kmほど走ったところで作業中の工機が見えたので、その手前で引き返すことにした。

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さて、今度は反対側の西名栗線を進んで行くことにしよう。
充分に確保された幅員でとても走りやすい。

勾配を稼ぐにつれて、周囲の稜線が目線の高さになり景色が広がってきた。
午後から天気が崩れる予報となっているせいか、
空から青さが無くなってきたがそれでも気持ち良いことに変わりは無い。

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こちら側が開通すれば炭谷入線と広河原逆川線を結ぶものとなり、
広河原逆川線側は大名栗林道とすぐ繋がるようになっている。
これらの林道が山腹を縫う様はさながら万里の長城のように見える。
まだ先の話だが、とても雄大な風景を楽しめる山岳ルートの完成は楽しみである。

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写真を撮ったりしながらゆっく登ってきたが、その喜びも1kmちょっとで終わってしまった。
道の真ん中にユンボが置かれており、これ以上の先には進むことができなかった。

ここで何回かの切り返しでUターンすることになったが、
気持ち的には西名栗線の雰囲気を少しでも楽しめたので(^^)である。

再び、炭谷入線を戻り、帰路に就くことにした。

◆帰り道
埼玉県下の桜の見頃は終わっているが、
ここ名栗湖は他所よりも1週間ほどピークが遅そうなので立ち寄ってみることにした。

この頃、ポツポツと雨が降り出した。
時間はお昼前、珍しく?予報通りである。

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満開を少し過ぎた感はあるが、それでも見事な花が湖沿いの道に咲き誇っている。
これが今年見る最後の桜並木の情景だろうか。
せっかくここまで来たのだから有馬渓谷まで走ってみようかと思ったが、
紅葉の季節にでも自転車で訪れることにしよう。

帰り道はr53から飯能市街地に繋がるr70に進路を取る。
名残を惜しむ桜だけではなくツツジや菜の花なども沢山咲いており、
色彩豊かな春の景色があった。

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途中、大里屋が見えてきたのでお土産に「四里餅」を買うことにした。
飯能名物として有名であるが、食べるのは今回が初めてであった。
(こしあんと粒あん有り。1個125円なり)

帰宅後のお茶タイムには家族が揃ったので卓に出す。  
評判通りにつきたての餅はなめらかだし、粒あんも程良い甘さでたしかに旨い。
また一つお気に入りの饅頭が加わった。

今回、「芝桜の丘」は初めて訪れたのだが、鮮やかで素晴らしいものであった。
7分咲きでも充分(^^)だったので満開時はさらなる感動があるのだろう。
いずれはスポルティーフでのんびり訪れたいものだ。
posted by きーじぇい | Comment(7) | TrackBack(0) | クルマ関連 |

この記事へのコメント
過去に運営していたHPの林道レポを保存するために転載してきましたが、
今回で追憶シリーズは終了です。
3ヶ月程度で終わる予定が半年も掛けてしまいました。

現在は四駆を降りて自転車で舗装林道を楽しんでおりますが、
このシリーズによって昔から旅情派だったということを証明できたと思っています(^^)
Posted by きーじぇい at 2007年03月14日 12:54
では、この林道をMTBで再度トレースするなんて企画はどうでしょか?!
Posted by ワニガメ at 2007年03月14日 13:05
おっと、見過ごすとこだった

>>昔から旅情派だったということを・・・
大丈夫です、みんな知ってますよ。
ただ、きーじぇいさんが意外の人の“旅情派”ときーじぇいさんのそれは意味が違うだけです(笑)
Posted by ワニガメ at 2007年03月14日 13:07
MARIN号は通勤仕様のスリックなので今のままでは舗装路しか走れないのです。
ブロック手に入れたら嵌りそうなのでヤバイです。
でも、名栗のダート林道はまた走ってみたいなぁ・・・旅情派として。
Posted by きーじぇい at 2007年03月14日 17:44
林道でもぶっちぎられる訳でありまして…
でも自転車で林道も面白いっすよ
Posted by あか at 2007年03月14日 20:00
えー、なんとコメントを残すべきか困っています。私の中では、きーじぇい氏が紀伊半島の某林道で残した、

「うほほーい!」(謎)

という名言がいつまでも残っているのですよ。
まぁ趣味は細く長く、ということで!
Posted by Toris-Garry at 2007年03月14日 21:54
>あかさん
ダートツアラーの原点に戻るという意味で、
MTBもチャレンジしてみたい気はあるんですけどね。

>Toris-Garryさん
なはは、そんなお茶目な一面もありましたねぇ(^^;
紀伊半島はすっかり遠い場所になってしまいましたが、
川原樋川線や奥千丈線(舗装されちゃったかな?)などは忘れられない林道です。
Posted by きーじぇい at 2007年03月14日 23:24

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