2005年04月03日

加治丘陵と茶畑

新年度最初の土曜日は花曇りの天気であった。

当初は日曜日に荒川CRのさくら堤公園を訪れるつもりであったが、
例年より桜の開花は遅いために花見サイクリングは期待できず、
しかも予報の傘マークが閉じないので土曜日に出かけることにした。

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さくら堤公園は見頃に訪れることにして、
今回は以前から気になっていた場所を走ってみることにする。
そのため、まずは「いるまがわ大橋」を渡って入間川CRに入り、
朝の清々しい空気を吸いながら軽く「豊水橋」まで流し、
その後は新しくできた「WILD-1」や「古都」の前を通過して仏子駅を目指す。

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仏子駅辺りから線路を越えて南に進むわけだが、
予想外の急坂が続き、耐え切れずに32Tを使ってしまった。
なんとか登りきり、今度は坂を一気に下る。

・・・下りすぎてしまった。
龍円寺の前でそれに気付いたが、ポイントを見過ごしていたようだ。
少し戻り、「旧サイクリングコース」の案内板を発見。
ここから「桜山展望台」に繋がる道が今回の目的である。

案内板から先はまたしても急坂である。
ここは素直に手押しして勾配が落ち着くまで数十メートル登る。
ひと息つける場所では白梅が癒やしてくれた。
桜が咲くまでのもう少しの間、春の主役を演じることであろう。

さて、ここから暫く続く雰囲気が素晴らしい。
檜やナラなどの木立が連なる中を進んでいくのだ。
漏れてくる陽の光や独特のひんやり感がとても心地良い。

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写真を撮っていると、1台の自転車が通り過ぎながら、
「こんにちは〜」と声を掛けてくれた。
その後も散歩の方などが必ずといっていいほど挨拶してくれた。
たった一言のコミュニケーションが妙に嬉しい。

適度なアップダウンを繰り返しながら進んでいくと、
ちょうど良さげなテーブルとベンチがあったので休憩することにした。
ヘルメットを脱いで座ろうかと思ったとき、
先ほど通り過ぎて行った自転車が折り返してきたのか戻ってきた。

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「懐かしい自転車やな。」
そう言って話し掛けてきてくれた。
なんと、もうすぐ71歳になられるサイクリストであった。

20分ほど話をさせて頂いたが、格好は本格的だし、
GIANT2005年モデルのFCR-COMPOSITE(カーボンバイク)だし、
とてもそのお歳には思えなかった。
何より健脚で次の日は顔振峠〜鎌北湖を走られるとのこと。
いつまでもあんなに元気でありたいものです。

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それから各々反対側に進み、私は「桜山展望台」に辿り着く。
加治丘陵の四季の風情を楽しめる施設として昭和62年に開設され、
高さ20m=海抜190mで入間市内では最も高い場所に位置する。
そのため、トレッキング用の階段もかなりの急傾斜である。

ここは桜の名所らしいが、残念ながら蕾が閉じたままである。
花を咲かせている気まぐれな桜の木は無いかと少し探してみたが、
諦めて展望台の上に登ってみることにした。

最上階では360度の一大パノラマが楽しめ、
南方一面に広がる美しい茶畑が印象的である。
遠くには丹沢・奥多摩・秩父などの山並みが堪能できる。
天気が良ければ富士山や新宿副都心なども見れるらしいが、
本日は春霞に隠れてしまっていた。

この後は展望台から眺めた茶畑の間を走ってみたくなった。
念のため地図を見てこれからのルートを確認し、
丘陵を下り始めるとこれがまた凄い勾配・・・

旧サイクリングコースは約3kmで短い距離であるが、
木立の中を抜ける雰囲気は良いし、
付近一帯はアップダウンがかなりあるので練習にも良さげである。

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下りきってからは農道に入り、茶畑の優しい雰囲気の中を進む。
「茶どころ通り」にあたった所で左折し、進路を変える。
遠くに赤い幟が見えてきたが、茶の緑の中に良く映えている。

それは「はらや子育地蔵尊」であった。
地蔵尊の背には宝永5年(1708)霜月吉日十六夜侍供養と
刻まれた丸彫地蔵尊で、当時中神村の信仰の対象であった。
御堂の横には村の安泰と道行く人の安全を願った
百万辺供養塔も建っていた。

さらに東に進んでみると2mほどの小さな丘があった。
「茶業公園」と記されたその場所に上ってみると、
茶畑が織り成す緑の絨毯を楽しむことができる。

ちなみに、「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と
謳われているように味の良いことで知られている狭山茶であるが、
この辺り一帯の茶畑は武蔵野台地北西部に位置し、
関東以北最大のものである。
八十八夜の頃には一番茶を摘む光景が随所で見られるであろう。

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「茶業公園」の少し先には「日本一の道標」なるものがあった。
「狭山茶場碑入道」と彫られたこの石碑は高さ4.1m(台座からは5.2m)もあり、
かつてはギネスブックにも認定されていたそうである。

時計を見ると12時過ぎ。
本日は早めに帰る予定でいたので昼飯は持参していない。
せっかく入間に居るのだから大盛りの「古都」もちらついたが、
さすがに自転車に乗って帰るのは辛そうだったので
このまま一気に家まで戻ることにした。

R463からr8に入り、走り慣れた道を快走する。
桜はお預けとなったが、茶畑もまた日本の風景であった。

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走行距離:45.27km
(累計距離:355.8km)
posted by きーじぇい | Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車(サイクリング) |

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