その近くの「能仁寺」を訪れてみることにした。

曹洞宗の寺院で、武人中山家勝が文亀年間(1501〜3)に斧屋文達師を招いて開いた
禅寺道場が始まりとされ、家勝の子家範が本格的な寺院を建立したものと伝えられている。
代々、中山家は徳川氏に仕えたために厚い待遇を受け、大いに繁栄したそうだ。
家康の時代には香華料が寄進され、
その後、五代将軍綱吉からは「前天台座一品公辨親王」の額字を賜ったとのこと。
本堂や山門に掲げてある「武陽山」の額がそれである。
自転車を脇に停めて、山門をくぐってみた。
9時前ということもあってか訪れる人は少なく、静かに秋色を楽しむことができそうだ。

光を受けたもみじの葉が輝いている。
明暗の差が鮮やかさな印象をより大きくしていた。
なだらかな砂利道に一定の間隔で並んだ石灯籠も景観美を作り出している。

季節の移ろいでその表情を変えるであろう石灯籠。
本日は晴天のおかげで黄色が映えていた。

本堂に至る石段を登ったところで一枚。
眩しい逆光であったが、その中で見る赤色の葉がとても綺麗であった。

本堂の敷地は整備されており、とても美しい。
静寂が漂い、1歩進むごとに響くクリートの音が申し訳なく感じるくらいであった。
ちなみに、この本堂は慶応4年に一度焼失し、昭和11年に再建されたものとのこと。

濃い緑の松と並び、大きな枝葉を纏ったもみじの大木も見事であった。
視界には一切の動くものが無く、
時計の針が止まったような錯覚さえ覚える。
尚、本堂の北側には「池泉鑑賞蓬莱庭園」と呼ばれる東日本を代表する美しい庭園があり、
日本名園百選にも入っているそうなのだが、今回は時間の都合により立ち寄らず。

巴瓦と紅葉。
重厚感が風情を引き立て、凛とした空気の中に和の心が響いてくる。
四季が存在する日本の良き所だ。新緑の季節や雪景色もさぞかし美しかろう。

鐘楼も彩りで囲まれていた。
ここで写真を撮って時計を見てみると9時15分。
そろそろ、集合場所に向かわなければ・・・
いつの間にか訪れる人が増え始めて色々な場所で写真を撮っている。
入れ替わるようにして山門を出てみると、少し先に自転車グループの姿が確認できた。
さぁ、心地良い天候の下で里山の風景を楽しみに行こう。
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以下、こちらに続く。
陸上部の練習はこのお寺がスタートでした。
写真を見てあの時の苦しい思い出が蘇ってきました(笑)
今気が付きましたが、散策風土記は、”FOOD記”でもあったりするのでしょうか?w
丘陵地帯ですから、いいトレーニングだったんでしょうね。
青春時代に辿った道を走るなんていかがですか〜
もちろん、自転車で(^^)
>赤いワニガメさん
1.5倍とは凄い数字に思えます。
たしかに、小さなお寺でも歴史はありますもんね。
散策フード記は以前どこかのコメントで書いたような気がしますが、
タイトルを付けた時にはもちろんそんなことは考えておりませんでした(^^;
実は、私の名前と同じ名前のお寺なんです。
20年位前から知っていたのですが、ニアミスばかりで一度も行った事がありませんでしたが、xjmarinさんのブログで見られるなんて思ってもいなかったです。
この時期が一番でとても綺麗ですね。
今週末あたりなんて考えちゃいます。
全く人の気配を感じませんが、これだけの景観を独り占めできるのであれば、混雑する観光地には出かける気になりませんね。
お名前と一緒ですか。
私の場合は京都に行けば色々と縁がありますが、
関西を離れた今となってはなかなかその場所を踏むことができません。
今週末もいい雰囲気が楽しめると思いますので、峠巡りのついでに(^^)
>Mr.TREKさん
平林寺と違って一人だけだったのでとても素敵な時間でした。
私が引き上げる30分後には20人くらいになってましたので、
こういった場所を訪れるには早朝がいいですね。
去年までは紅葉の名所は避けて四駆で深い林道に入ってました。
普通の人はそこまで登ってきませんからね。
一人、コーヒーを飲みながら赤や黄色に染まった景色につい時間を忘れてしまったものです。